昭和時代の国民的大スター長嶋茂雄氏が亡くなったという訃報がニュースで流れた。
巨人ファンの俺は、監督としての長嶋茂雄しか知らないが、日本人誰もが知っている偉人であることに疑いはない。
昭和→平成→令和という時代の変遷の中で、時代が移り変わっていく寂しさのようなものを訃報を聞いた時に感じた。
そんなこともあり、読売巨人軍=長嶋茂雄の聖地である後楽園、いや東京ドームのすぐそばにあるスパ ラクーア(Spa LaQua)へと向かった。
水道橋駅の西口を降りて、長い橋を渡り、東京ドームを越えてスパラクーア前のエレベーターについた。
何台かエレベーターはあるが、受付階に止まるエレベーターは限られているようだ。
いざ、受付階につき受付を済まし、早速、浴場へと向かった。
サウナの種類は、高温サウナの他にも、中温サウナがいくつかあるがいつもどおり高温サウナの記述のみにとどめておく。
なぜか知らない人に説明すると、俺は高温のサウナが好きだからである。
浴場内をうろうろしながら、俺の好きな高温サウナがどこにあるかを探す。
サウナマットが置かれている横に、高温サウナを見つけることができた。
高温サウナ内は、丸太でできたログハウスのような計上をしており、本当にログハウスについているような窓が設置されており、窓からは浴場をうかがうことができる。
薄暗い照明の中から見えるその景色は、窓枠をフレームにした1枚の絵画のようでもある。
そして、窓から見える景色はーーーーー
「大海原に突如として現れたかの如く、大きな渦潮」が見えた。
そして渦潮の「ジュポッ。ジュポッ。」というラーメンのスープに唇をつけてそのままスープを吸い込むような音が聞こえる。
大きな渦潮は、よく見るとラーメンのナルトのようにも見えた。
最下段に座り、じっくりと汗をながす。
そして、窓から見えた渦潮に向かう。
身体を清め、渦潮の階段を上り、今度は階段を下っていく。
ゆっくりと水面まで肩を沈め、しばらく息を潜める。
ーーーー山のログハウスから海面の渦潮へーーー
そんなありえないシチュエーションではあるのだが、ここではそれが現実である。
山から海への導線も、ログハウスのドアを開けたすぐそばに渦潮があり文句のつけようがない。
渦潮でクールダウンしたすぐそばにはベンチがあり、ログハウスからベンチまでの動線は文句のつけようがないほど理想的だ。
そして、何回か繰り返した後、浴場を後にし大海原から異国の地へ行き腹ごしらえをしないといけない。
「ん?ここはベトナムか?」
トムヤムクンの麺をフォーから中華麺に変えてもらい、トムヤムクンラーメンを楽しむ。
スープの酸っぱさとパクチーの香りが心地いい。
そして、そのまま喫茶店のような広大な休憩スペースでベッドを探す。
おしゃれな本棚の横にある窓からは東京ドームが見えていた。
この東京ドームで何千試合と野球の試合が行われ、たくさんの感動がこの地で生まれた。
そしてそこには、数々のスターが観客を熱狂させ、時代を照らす輝きを放ってきた。
ーーーー時代が変わろうとも人々の記憶をその耀きは照らしているーーーー
スターの輝きは、今日も観客の記憶に生き続け、そして新しい時代へと紡いでいく。
その輝きが勇気となり、心の糧となり、希望となる。