上野・御徒町に並ぶ「世界観のあるラーメン屋」
東京都台東区上野・御徒町界隈。
ここに、常に絶えず行列ができるラーメン屋さんがある。
実は、この店が今の場所に移転される前に一度訪れたことがある。
調べてみると、移転前は2017年6月にオープンしていたようだ。
当時、一度だけこの店を訪れたことがあるが、行列は今ほどではなく、少し並んで店内に入れた記憶がある。
その時に脳裏に刻まれたのが「テーブルが畳でできている」ことだった。
普通、テーブルは(当たり前だが)木やスチール等が一般的だ。
そこに畳を持ってくる世界観に感心したものである。
畳のテーブルが語る「和の象徴」
2017年からさらに50年も遡れば、ラーメン屋は木でできた屋台がほとんどであっただろうし、店にしても「世界観」というキーワードを元に設計されたラーメン屋なんてものはなかったに違いない。
机を畳にすることにより、「和」の雰囲気を出すことができるし、外国から来た人から見ればそれは「日本の象徴」ともいえる。
店側のラーメンに対する尊敬の念を畳で表現しているのかもしれない。
そして、お店で提供される鴨出汁ラーメンは、この世界観に非常に合っている。
9年越しの再訪「らーめん 鴨to葱」
時を超えて、2025年9月に「らーめん 鴨to葱」を再訪した。
休日の朝9時頃に訪れたのだが、すでに10名ほどの行列ができていた。
当時と違うのは、店の外に設置された食券販売機が英語表記されていることや、中国人や韓国人、ヨーロッパ系の外国人の数が多いことだ。
当時の「世界観」が「世界」に繋がったんだと感じた瞬間だった。
食券を買って店内へ
そんなことを思いながら列に並び、20分ほど待つと店外の食券機の前に到着。

券を買えば、3〜4番目には店員に呼ばれて店の中に入れる。
メニューは大きく分けると「鴨ラーメン」と「鴨汁つけそば」の2種類だ。
これをベースに具材によって、金額が変わる仕組み。
俺は、当時と同じく「鴨ラーメン(1,080円)」のボタンを押す。
いや正確には「特上鴨ラーメン(1,580円)」のボタンを押した。
普通の「鴨ラーメン」と「特上鴨ラーメン」の違いは何かというと、
「特上鴨ラーメン」には「鴨肉ワンタン」「煮卵」「鴨コンフィ」「メンマ」のトッピングがつく。
ネギの種類を選ぶ楽しみ
食券を店員さんに渡すと「ネギはどうしますか?」と聞かれる。
店員さんの持っているカードを見ると「国産丸太白葱」「国産白葱ゴマ和え」「国産九条ネギ」の3種類の中から2種類を選ぶということだった。
このネギは月毎に変わるらしい。
俺は「国産白葱ゴマ和え」「国産九条ネギ」をチョイスした。
畳のテーブルと、9年前の記憶
店内に呼ばれ、席に案内されると、当時と店の場所は違うけど「畳でできたテーブル」のカウンター席に案内された。
当時と変わらない畳のテーブル。
「9年前の俺は、この畳に驚いたんだよなあ」なんて昔のことを思い出したのだが、とても9年前のこととは思えないほど最近のことのようにも思える。
感覚としては3〜4年前のことのようだ。
空白の5〜6年はどこへいってしまったのだろうか。
確実に「俺という存在」はこの空白期間に存在するのだが、年を経るにつれてだんだんと時間の流れる速さが速まっているように感じる。
木箱に盛られた特上トッピング
そんなことを考えていると、「特上鴨ラーメン」が到着した。
特上についてくるトッピングの具材「煮卵」「鴨コンフィ」「メンマ」はそれぞれ木箱に入って運ばれてくる。
「鴨肉ワンタン」は丼のスープの上に浮かんでいる。
真っ白な丼に、「らーめん鴨to葱」の文字が。
鴨のイラストもかわいい。
この「木箱の演出」も「どんぶり」も世界観を形成している。

琴の音色が響く中で啜る一杯
そして、店内の音楽は民謡「さくらさくら」が琴で流れている。
ーーー「さ〜く〜ら〜、さ〜く〜ら〜、野山も里も〜🎵」ーーー
うん、これも世界観。
そして、この世界観を身にまとい、到着したラーメンを啜る。
麺はよく見ると、小麦のつぶつぶが見える本格派。
綺麗に折り畳まれた麺は、パツパツした食感。
鴨肉のコンフィは肉厚でローストビーフのような食感。
メンマは歯応えが柔らかく美味しい。
スープは鴨出汁と醤油の効いたさっぱり系。
しばらく食べ進めた後に柚子胡椒を入れると、「ゆずの風味と胡椒の辛さ」がプラスされ味変になる。
「こんなに美味しいラーメンだったっけ?」と思うくらい、当時、俺が食べた記憶のラーメンよりも美味しく感じた。
ノスタルジーに浸りながら
店の進化なのか、俺の味覚が変わったのか、それとも両方か。
間違いなく美味しいラーメンと、店の世界観。
9年前のノスタルジーに浸りながら食べた「鴨ラーメン」は再訪確定な1杯だった。
桜のようにあっという間の人生かもしれない
忙しい日々に追われ、自分を無くしていないだろうか。
本当に大事なことに時間を使わずに、無駄なことに時間を使っていないだろうか。
きっと人生について一日一日を大切に生きないと、桜のようにあっという間に散ってしまう。
自分が理想とする「世界観」は日々の生活で形成されるかもしれない。
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