幸せな働き方は、ラーメン屋が知っていた。元旦営業の哲学。

「昔ながらの醤油ラーメン。」

この言葉の響きはいつ聞いても、上手くできた表現だなとつくづく思う。

そして、誰もが知っている東京浅草のど真ん中にそれを感じることができる名店『浅草ら麺亭』がある。

浅草といえば浅草雷門、浅草寺が大変有名であるが、この浅草寺に限りなく近い場所にお店がある。

しかも、当時、かなり安い金額でラーメンを提供していた。

物価高騰の今の金額はわからないが、当時はラーメンが500円以下で提供されており、ワンタンメンでも700円を切っていたと思う。

そんなお財布に優しいラーメンなのだが、ただ安いだけではない。

まず、スープも色々と具材を入れているであろう重層的に旨みを感じることができるあっさり醤油味。

はっきりいって、この味を嫌いな人は日本中どこを探してもいないと思う。

そして、ワンタンメンのもちもちワンタン。

もはや「ふわっ。つるっ。」

この店のワンタンメンが俺の中の人生No.1ワンタンメンなのはここだけの話。

そして、何よりこの店について語りたいのが、なんと正月からラーメンを売っていること。

浅草寺に初詣をし、初詣と一緒に初ラーメンを食べることができる。

しかもかなりレベルの高いラーメンを年始に食べられるのだから店主には頭が下がる。

このラーメンを年始から食べられることは多くの人に感動を与えているであろうことはいうまでもない。

浅草という日本の文化を最前線で感じられる場所に、日本の文化を代表する「昔ながらの醤油ラーメン」を提供してくれる貴重なラーメン店。

正月にふらっと浅草寺に初詣に行く時は、いつも「あけましておめでとう」と出迎えてくれる。

浅草寺で大凶を何回か引いて落ち込んでいる時も「どんまい」と励ましてくれる。

みんなが休んでいる時に、美味しいラーメンを提供してくれる。

ーーーーなんで元旦から営業しているのかーーーー

そんなことを考えるに恐らくお客さんに年初めに美味しいラーメンを食べてもらいたいという想いが店を元旦から開いているのではないかという考えに至った。

この店はもともと人気店なので、正月でなくてもお客さんはたくさん入っている。

わざわざ元旦からお金のために営業する理由はないのだ。

「いつも食べにきてくれるお客さんにラーメンを提供して挨拶をしたい」

「初めて食べにきてくれるお客さんに美味しいラーメンを食べてもらいたい」

そんな店の想いが元旦営業に込められているのではないか。

そして、そんなことを考えてるうちに一つのことに気づいた。

ーーー幸せに働くことって相手に喜んでもらうことなんじゃないかーーー

目先の売上だけでは息づまる。

自分が働いたことに対しての対価は、何もお金だけではない。

人からの感謝も報酬の一つではないだろうか。

そして自分の行動をより積極的にさせるのはお金ではなく別の報酬なのではないか。

一番最高なのは、自分が好きなことをして誰かが喜んで生活していけたらそれは「最強の生き方」なのではないだろうか。

ーーー年越しそばを食べた翌日の年明けラーメンはそんなことを教えてくれたーーー

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