『人生の経営戦略 ― 自分の人生を自分で考えて生きるための戦略コンセプト20』 山口 周 ダイヤモンド社
山口周著「人生の経営戦略」をラーメン屋に並んでいる間に読んで印象に残った点を俺なりにまとめて、噛み砕いて紹介したいと思う。
この本のタイトルが示すとおり、人生という大海原を歩んでいくための考え方や知恵を経営戦略に準え、人生について考えさせてくれる良書である。
まず、著者は「行動を適切に変えることにより、結果が出ることにより意識も変わる」ということを説いている。
まずは行動をしないことには始まらない。
意識を変えようとしても、まずは行動しなければ意識を変えることはできない。
そして行動したことにより結果が出る。
いい結果が出ることもあるだろうし、悪い結果が出ることもあるだろう。
その結果をより良い結果としていこうとするときには、結果を良くしようという意識改革が行われていることになる。
つまり、何事も、根底にあるのは精神(マインド)である。
よく人間の根っこの部分という比喩をよく聞くが言い換えるならば「マインド」と言い換えてもいいのかもしれない。
そして、いかに行動力が大切かということを筆者は下記の例で教えてくれる。
「ピカソやアインシュタインは膨大な量の絵を描き、論文を書くことにより同時に質を高めてきた」という事実がある。
天才と呼ばれる歴史的な偉人には紛れもなく行動力があった。
もし彼らに行動力がなかったならば、美術館に飾られるような絵はなかっただろうし、「相対性理論」も生まれてなかったかもしれない。
そもそも、行動力の源とはなんだろうか。
俺が思うに、好きで好きで仕方がなく楽しめるものであれば行動力は自然と湧いてくる。
ラーメンが好きで好きでたまらなければ、ラーメンを食べる回数は自然と増えるし、ラーメンへの好奇心から色々な店にも行きたくなる。
そして実際に足を運んでラーメンを食べることが楽しくなってくる。
「ラーメンを好きで楽しんでいる」ということが記事を書く行動につながっている。
本の中で孔子の格言が掲載されているのだが、「知っているだけの人はそれを好んでいる人には勝てない。それを好んでいる人はそれを楽しんでいる人には勝てない。」と言っている。
自然体で行動に繋げるには、楽しむことというのがどうやら一番大切なことのようである。
そして、楽しむことにはストレスなく時間を投下することができるので、自分にとって本当に大切なことや実現したいことには惜しみなく時間を注ぐことが、人生を充実させる戦略ともいえる。
著者は、「他人が簡単に獲得できない知識やスキルや感性は、多くの時間を投下しなければ獲得できなかったと同義」ともいっており、自分は何をしているときに楽しいと思うかを分析することが大事である。
「もう、俺は歳だから・・・」
「俺の人生はこのまま好きでないことをして給料を得るためだけに生きていくんだろうな・・・」
なんて、考えている人たち。
過去には、「40歳を過ぎてから金融マン→画家、聖職者→医師」となって結果を残した人もいる。
人生に遅すぎるなんてことはないのだ。
一番怖いのが「行動をしなかったことにより死ぬときに後悔すること」
俺の今までの人生を振り返ってみても、行動しなかったことによる後悔が多いことに驚く。
「あのとき、好きな仕事に就いてればなあ。(自分に正直な人生を生きなかった。)」
「もっと、祖父のこと知りたかったなあ。(祖父が何を考えどう生きてきたのかを知りたかったけど、あの時祖父に話しかける行動力がなかったため、聞くことができずに天国へ旅立ってしまった。)」
なんて大なり小なり感じたことはあるだろう。
ーーーー今、この時からビジョンを持って行動することを楽しめば未来は変わるーーーー