吉岡秀人『人のために生きることは自分のために生きること』を読んで

1 著者について

今回読破した本は 『人のために生きることは自分のために生きること』(吉岡秀人 著) である。

著者の吉岡秀人氏は小児科医であり、ミャンマー・カンボジア・ラオスなど裕福とはいえない地域で、これまで何十万人もの人々に医療活動を行ってきた人物である。

設備も十分でない環境で、寝る間も惜しんで医療に従事することは想像を絶する困難に違いない。だが著者は胸を張ってこう語る。

ーーー「自分の幸せのためにやっている」ーーー

自分が幸せだから頑張れるし、それが人生への責任の取り方である。自分を大切にできるからこそ、他者も大切にできる。そんな哲学をもって医療活動に取り組んでいる。

2 胸に響いたメッセージ

まず読後の感想を一言でいえば、「あつい!」である。

人生や他者、そして自分への向き合い方が別々に見えて、最終的に一本に繋がっていく感覚がある。

私の心に特に響いたのは次の2点である。

(1)自分の幸せが他者を幸せにする

  • 自分が幸せであることが第一歩
  • 自分を大切にするからこそ、他者を大切にできる
  • 他者を幸せにした事実がまた自分に返り、さらに幸せになれる

よく「他人は自分の鏡」と言うが、まさにこの思想を体現している。

つまり、まずは自分が幸せになることが出発点であり、それなしには他者を幸せにできない。

(2)行動しないことが最大の失敗

著者は「行動こそが全てだ」と強調する。

ホリエモンの『多動力』や、高杉晋作、両学長の教えにも共通する思想である。

行動しなければ何も始まらないし、自分に合うかどうかもわからない。

例えば、雑誌で評判がイマイチなラーメン屋でも、実際に食べたら「世界一美味しい」と感じるかもしれない。逆もまた然り。

知識だけでは真実にたどり着けない。行動して初めて答えが見える。

3 まとめ

この本を通じて私が強く感じたのは、次の一点に尽きる。

ーーー「自分の好きなことを知り、行動する。その過程で自分も他人も幸せにできたら最高の人生である」ーーー

ラーメンのように、自分が心から幸せを感じられる対象を見つけて行動し続けること。これこそが、著者の熱い哲学から私が学んだ最大の教訓である。

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