⒈『人のために生きることは自分のために生きること』 吉岡 秀人
今回読破した本は「人のために生きることは自分のために生きること 吉岡秀人」である。
著者について簡単に説明すると、著者は小児科医でありミャンマー、カンボジア、ラオス等の裕福とはいえない地域で何十万人もの人に対して医療活動を行ってきた人である。
設備も十分でないところで、寝る間も惜しんで医療活動に従事することは想像を超える苦難であるに違いないが、著者は「自分の幸せのためにやっている」と胸を張る。
自分の幸せのためにやっているのだから頑張れるし、それが自分の人生に対する責任の取り方であり、自分を大切にできるから他者も大切にできるという哲学を持って医療活動を行っている。
そんな著者が講演を行った時のやり取りを記載したのがこの本である。
まず読み終わった感想を一言で述べるならば「あつい!」という言葉がしっくりくる。
では何があついのか。
著者の人生への向き合い方や他人への向き合い方、そして自分への向き合い方。
これが別々のことを言っているようで最終的には1本につながる。
自分なりに心に響いたことを要約するならば、「自分が幸せになることが一番大切で、自分が幸せになることで他者も幸せになる。自分を大切にすることで他者も幸せになる。そして他者を幸せにした事実がまた自分に返ってきてさらに自分も幸せになる。」と言ったことが一つ目に挙げられる。
よく、「他人は自分の鏡だ」と言うがまさにこのことを言い表しているように思う。
つまるところ、まず自分の幸せとは何かを突き詰めることが大切で、それなしには他者を幸せにできない。そして他者を幸せにしようと頑張ろうとしても自分の幸せにつながっていなければ頑張ることができない。最強なのは自分が幸せなことを突き詰める過程で他人も幸せにできたら最高だよねという価値観を著者は持っているように思える。
そしてもう一つは、「行動しないことが最大の失敗という価値観」。
ホリエモンも「多動力」という本の中で行動することの大切さを問いていたり、歴史上の人物だと「高杉晋作」のような人物が真っ先に思い浮かぶ。
リベラルアーツ大学の両学長も「まずは行動しよう」ということを熱心に説いている。
自分なりに行動することの大切さを定義するならば、まずはやってみないと何が自分に向いているのかわからないし、やらないことには向いている向いていないがわからない状態なので前に進めない。
つまり、いつまで経っても課題として残ったままの状態になってしまう。
例えば、遠方にある気になっているラーメン屋の塩ラーメンがあったとして、雑誌やブログで知識を仕入れたとしても実際に食べてみないと情報が正しいかわからない。自分がどれくらい美味しいと感じるかもわからない。
もしかしたら、雑誌では評判はイマイチだとしても自分にとっては世界一美味しいラーメンかもしれない。その逆も然り。
そして、そもそもラーメンが好きでラーメンを食べることが幸せでなければ、このような行動力は生まれないしその正解を知ることもない。
まず、何が自分にとって幸せかを知らないと行動力にもつながらない。
この本を読んで「自分の好きなことを知って行動し、行動することによって自分も他人も幸せにできたら最高の人生に違いない。そうありたいものだ。」と強く感じた。
ーーーー行動して、まずは自分を幸せにしてその過程で他人も幸せにしようーーーー